編む、織る、クルマをつくる

今回はトヨタ自動車のことを調べてみました。

クルマにはとてもたくさんの部品があり、たくさんのメーカーの部材を使って完成されていきます。
2022/11/1付のトヨタ自動車の資料には、
現在多くのお客様に納車を待ってもらっている状態が続いているとのことが書かれていました。
半導体需給や、中国の情勢など、計画通りに生産活動ができない状態にあると報告されています。

クルマを1台完成させることの難しさでトヨタほどの会社でも苦しいんだなと思う資料でした。
急激な環境変化の中では生産ができないことは、クルマづくりは本当に多くの自動車産業の仲間が協力しあって
日に月に取り組んでいることのしるしですね。

そしてトヨタは今「モビリティカンパニーへのフルモデルチェンジ」に挑戦をしているそうです。
モビリティとは移動性という用語ですが、移動によって得ることができる可能性を含む表現もできる言葉です。
ちょっとワクワクしますね。

トヨタが作るスマートシティ「ウーブンシティ」も気になります。
静岡県裾野市で開発されていくそうでディズニーランドの1.5倍の大きさのシティになるようです。
調べていたら裾野市では「中止」というようなニュースも目にしましたが、
あくまでも策定していた構想を市の方で終了したとのことです。
トヨタの計画は進んでいて
ウーブンの公式ホームページでは
Phase1の建築本体工事が、2022年11月よりいよいよ始まっていることがアップデートされていました。

ウーブンシティのウーブン(woven)とは編む、織る、などの意味があるそうです。
織るという字が使われているのは
トヨタグループ本家であり、トヨタ自動車の源流となる会社
「豊田自動織機」(トヨタじどうしょっき)の、「織」から来ているのかもしれませんね。
ウーブンという言葉には、トヨタ自動車の本家の情熱が込められてるのではないでしょうか。

ではトヨタ自動織機とはどのような会社なのでしょうか。
1926年に創業された当時は精紡機(せいぼうき)の会社でした。
精紡機は繊維を生産する機械。布を織るために使う糸の生産工程を合理化させた機械などです。
この機械で糸の生産が加速されて織布が普及。
そして紡機の開発と並行して、自動車のエンジンの開発を始めたのが1930年ごろだそうです。
エンジン開発を進めたのは創業者である豊田佐吉さんの長男です。
1937年には長男によって自動車部門が分離。トヨタ自動車が設立されました。
根っからの製造業一筋、という感じですね。

現在の豊田自動織機は
産業車両のフォークリフトトラック、カーエアコン用コンプレッサー(圧縮装置)、織機などが主力の製品。
フォークリフトは国内販売台数56年連続ナンバーワンです。

ほんの少しですがトヨタの知らなかったことを調べた結果、
糸を紡ぐこと、布を織ることと、クルマを作ることは繋がっていて、次はどんなことに繋がっていくんだろうと、ワクワクさせられました。